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東京地方裁判所 平成2年(特わ)1567号 判決

右の者らに対する法人税法違反被告事件について、当裁判所は、次のとおり判決する。

検察官 渡辺咲子 出席

主文

被告人有限会社山下建物を罰金五〇〇〇万円に、被告人山下登を懲役一年六月にそれぞれ処する。

被告人山下登に対しこの裁判の確定した日から三年間その刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告会社有限会社山下建物は、本店を東京都台東区台東浅草五丁目四九番七号(実質上の本店事務所は、同都文京区湯島四丁目六番一二号湯島ハイタウンB棟四一四号室)に置き、不動産賃貸等を目的とする資本金一〇〇〇万円の有限会社であり、被告人山下登は、被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括しているものであるが、被告人山下は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、不動産売買を行うに当たり第三者名義で取引をするなどの方法により、所得を秘匿した上、

第一  昭和五九年八月一日から同六〇年七月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が三〇八四万六〇二八円(別紙1の修正損益計算書参照)、課税土地譲渡利益金額が五三九六万九〇〇〇円であったのにかかわらず、法人税の納期限である同六〇年九月三〇日までに、同都台東区蔵前二丁目八番一二号所轄浅草税務署長に対し、法人税確定申告書を提出しないで右期限を徒過させ、もって不正の行為により、被告会社の右事業年度の法人税額二三一六万六一〇〇円(別紙4の(1)の脱税額計算書参照)を免れ

第二  昭和六〇年八月一日から同六一年七月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一億二五五〇万四四八円(別紙2の修正損益計算書参照)、課税土地譲渡金額が一億八六三三万八〇〇〇円であったのにかかわらず、法人税の納期限である同六一年九月三〇日までに、前記浅草税務署長に対し、法人税確定申告書を提出しないで右期限を徒過させ、もって不正の行為により、被告会社の右事業年度の法人税額九〇六二万五〇〇〇円(別紙4の(2)の脱税額計算書参照)を免れ

第三  昭和六一年八月一日から同六二年七月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一億七七万三五八〇円(別紙3の修正損益計算書参照)、課税土地譲渡利益金額が一億四七〇三円三〇〇〇円であったのにかかわらず、法人税の納期限である同六二年九月三〇日までに、前記浅草税務署長に対し、法人税確定申告書を提出しないで右期限を徒過させ、もって不正の行為により、被告会社の右事業年度の法人税額七〇七七万一二〇〇円(別紙4の(3)の脱税額計算書参照)を免れ

たものである。

(証拠)

判示全部の事実について

一  被告人山下の当公判廷における供述

一  被告人山下の検察官に対する供述調書(平成二年八月三一日付、同年九月一四日付、同月一六日付、同月一八日付《三通》)

一  大蔵事務官作成の不動産売却収入調査書、期首棚卸高調査書、不動産仕入原価調査書、期末棚卸高調査書、給料調査書、租税公課調査書、水道光熱費調査書、通信費調査書、交際費調査書、事務消耗品費調査書、賃借料調査書、支払手数料調査書、雑収入調査書、受取利息調査書

一  検察事務官作成の報告書(三通)

一  被告人山下登作成の証明書

一  登記官作成の登記簿謄本

判示第一、第二の事実について

一  大蔵事務官作成の不動産手数料収入調査書、顧問料調査書、雑費調査書、箱根佳むら勘定調査書

判示第一の事実について

一  被告人山下の検察官に対する供述調書(平成二年九月六日付、同月二〇日付)

一  臼井妙子の検察官に対する供述調書(二通)

判示第二、第三の事実について

一  被告人山下の検察官に対する供述調書(平成二年九月一二日付)

一  大蔵事務官作成の株式売買益調査書、交際費当損金不算入調査書、事業税認定損調査書

判示第二の事実について

一  被告人山下の検察官に対する供述調書(平成二年九月一九日付)

(適用法令)

罰条 被告会社関係

判示各行為につき法人税法一六四条一項、一五九条一項、二項

被告人山下関係

判示各行為につき法人税法一五九条一項(懲役刑選択)

併合罪加重 被告会社関係

刑法四五条前段、四八条二項

被告人山下関係

刑法四五条前段、四七条本文、一〇条

執行猶予 被告人山下関係

刑法二五条一項

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 松浦繁)

別紙1 修正損益計算書

<省略>

別紙2 修正損益計算書

<省略>

別紙3 修正損益計算書

<省略>

別紙4 脱税額計算書

会社名 有限会社山下建物

(1)自 昭和59年8月1日

至 昭和60年7月31日

<省略>

(2)自 昭和60年8月1日

至 昭和61年7月31日

<省略>

別紙4 脱税額計算書

会社名 有限会社山下建物

(3)自 昭和61年8月1日

至 昭和62年7月31日

<省略>

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